顧客から頼られる
営業になるには?
「情報戦略の仕組み」を整える3つの方法

「情報」は営業にとって重要な武器?

ウェブに流れる情報の量やスピードが増大する一方で、情報の質を担保する方法は減っています。また、顧客に頼られる営業になるためには知っておかなければならないことが多くありますが、当然知っておくべきニュースの話題について来られない社員も少なからずいるのではないでしょうか。

それは、「知らなくても検索すればすぐ調べられる」時代だからかもしれません。しかし、本当に必要な情報は、ただ待っているだけで得られるものではありません。この事例ページでは、企業で情報戦略の仕組みを整える方法を3つのケースを例に解説します。

Case1
知っておくべき営業先のニュースを
読み合わせることで、若手が着実に成長

Before

営業部長は、若手社員Aさんの営業先への対応に頭を抱えていました。

担当する企業の業態そのものの理解が浅いため、本質的な課題を理解できず、先方担当者に依頼された製品の情報を調べて伝えるだけになっています。「こんなことでは、ライバル会社へのリプレイスがいつ起きてもおかしくない」と不安を感じています。

何をしたか?

営業先の理解を深めるためには、まず担当企業の周辺情報の収集や業界動向の理解が必要です。

メインの営業先の業界には、通信業界・ITサービス業界が多かったため、営業部長あるいは先輩社員がこれらの専門情報をオンラインニュースで取得して、Aさんを含む若手営業員に積極的にシェアするようにしました。

単に情報を共有するだけでは理解を深めるのは難しいと考え、部内でニュース内容の読み合わせをスタートしました。

After

最初こそ、ニュースの内容や数字の意味を正確に理解するのが難しかったようですが、次第に業界の状況や主要プレーヤーについての理解が深まり、営業先でポジティブに提案を行えるようになりました。

営業先に関係がありそうなニュースや情報をAさんが積極的に提供するようになってから、担当者にもその親身さが伝わり、具体的なソリューションの相談を受けるようになりました。Aさんがこれまで調べていた製品知識をしっかり活かせるようになり、クロスセルを狙った提案もできるほどに成長しました。

改善のポイント

質の高い専門的なニュースの読み合わせを義務化したことで引き出しが増えて、広範囲な提案ができるようになった

Case2
「知らなかった」では済まされない。
先読み視点を身につけてライバルに勝つ

Before

広告のアカウント営業であるBさんは、担当企業と注目ベンチャーがM&Aを行う情報をキャッチするのが遅れ、大型案件のチャンスを逃してしまいました。

その隙に、素早く動いたライバル会社が大きなブランディング案件を受注することに。Bさん以外の社員は知っていたニュースだけに、社内には残念な空気が...。

何をしたか?

Bさんは、自分なりに最新ニュースをチェックしていると考えていましたが、取得する情報に偏りがあることに気づき、将来予想や業界分析など、俯瞰した情報を得られるニュースソースが必要であると考えました。

Bさんから相談を受けた上司は、すぐにチーム全体で把握しておくべきビジネス情報を洗い出して、その中でも特に欠かせないと思われる複数の媒体・メディアの購読を始めました。ただ購読するだけではなく、部署内全員が必ず目を通すようにも義務づけ、重要な記事については意見交換するといった作業を通常業務のルーチンに取り入れて習慣化しました。

After

良質な情報が行き渡ったことで、部員の洞察の深さや視野も広がってきました。

Bさんも、これまではなかったようなトレンド分析力を発揮し、「今はこうなので、今後はこうなるかもしれない」と、仮説を持って営業にあたれるようになりました。

また、提案のタイミングを逃さず、有益な情報を顧客にタイムリーに伝えることを心掛けたところ、顧客担当者の信頼を勝ち取り、提案の糸口となる情報を顧客からも提供してもらえるようになりました。

改善のポイント

個々に任せていては情報のばらつきがある。重要な情報は部内で意見交換することを通常業務のルーチンに取り入れたことで、チーム全体の知識を高いレベルに引き上げられた

Case3
お互いの分野をカバーし合い、
チーム内の情報連携がスムーズに

Before

システムソリューションを提供する企業でアカウント営業を行うCさん。単発の案件で複数の企業を担当しているソリューション営業のDさんは、Cさんの持つクライアントの情報をほとんど知らず、ニーズをつかむのに苦労が絶えません。

Cさんも、Dさんが提案しているソリューションについて学びたい気持ちはあるのですが、なかなか手が回らず、「御社のDさんからこう提案されたけど、どう思う?」とクライアントに質問されてもうまく答えられず、じんわり冷や汗をかくことも...。

何をしたか?

分野の違う営業同士、キャッチしている情報に差があることがわかったため、それぞれの強みをシェアできるよう、オンライン上に横断チームを作り、情報交換を実践しました。

Cさんはクライアントの業界に関わる情報や業界の今後についての情報を積極的にシェアし、Dさんは提供分野のソリューションについて最新事例や動向をシェアすることで、お互いの欠けている分野の情報を共有してカバーすることを目指しました。

After

予想以上に「今まで知らなかった」情報が多く、それぞれの立場から見えていなかったことが明らかになり、全体の情報のレベルが底上げされました。

また、チームで連携すべきポイントも自然と見えてくるようになりました。クライアントの担当者からは、「CさんとDさん、両方からかゆいところに手が届くソリューションを提案してもらえた」と信頼度が上がり、続けての受注につながりそうです。

改善のポイント

部署を横断してオンラインで顧客周りの情報やソリューション事例を速やかに共有できる環境を整えたことで、それぞれの立場での視点と提案の幅が広がった

チームの情報力を底上げするためには?
情報戦略の3つのポイント

ご紹介した3つのケースについて、社内での体験が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか?

情報のスピードが速い現代、「価値ある情報収集」は簡単ではありません。個人の努力が足りないと責めるのではなく、チーム全体で情報の流れを最適化する仕組みを用意する必要があるのです。

顧客の「ニーズをつかむ」情報戦略は、次の3つのポイントに集約できます。

  1. インプットするべき重要なニュースを、偏りのない信頼できる情報ソースから適切に選び、速やかにチーム内で共有する
  2. 特に重要な情報は、流し読みするだけではなく、読み合わせや意見交換を行うことを通常の業務ルーチンに取り入れる
  3. 部署内、あるいは異なる部署間での情報共有は、オンラインなどの手段を使って効率的に実現する

これらは個人がいくら努力しても解決するものではなく、チームで取り組む必要があります。また、営業は社外に出掛けていることも多いでしょう。情報をシェアする仕組みは、外出先からでもスマートフォンを活用して対応が可能なオンラインサービスであることが理想です。

企業の情報戦略を支援する
「NIKKEI The KNOWLEDGE」

情報を武器にしたい営業職の方のために登場したのが、日経の「NIKKEI The KNOWLEDGE(日経ザ・ナレッジ)」です。

NIKKEI The KNOWLEDGEは、企業のナレッジマネジメントに特化したサービスで、業界や関連キーワードを設定するだけで、AIがチームメンバーそれぞれに最適な情報を選定して毎日配信します。

チームメンバーは、送られてきた記事をパソコンやスマートフォンで確認するだけ。気になるニュースや情報があったら「ピン留め」してワークスペースに保存すれば、チーム内でシェアしたり、コメントをつけてディスカッションしたりすることも可能です。

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通常では閲覧できない有料記事も、NIKKEI The KNOWLEDGE内では全文購読が可能です。使えば使うほど、読めば読むほどAIが学習し、最適化された深いニュースを素早くキャッチできるようになります。

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