1947年創業以来、電線・ケーブル製造会社として国内のインフラ整備に貢献してきたタツタ電線株式会社様。
現在、電線の製造で培った技術をもとに様々な製品開発に挑戦、事業領域も拡大し続けている。新たなチャレンジを行う中で新規取引先も増えているが、企業のコンプライアンスが重視される中で、取引先企業の法令順守の状況にも目を光らせる必要がある。その業務の効率化を目指し、2019年より「日経リスク&コンプライアンス」を導入・活用している。
活用状況
日本経済新聞社のデータという
安心感と信頼が大きなメリット
タツタ電線株式会社様は電線で培った技術を電子材料分野に応用し、モバイル端末に欠くことができない電磁波シールドフィルムを開発。同製品は圧倒的な世界的シェアを有している。現在は電子材料の用途拡大や医療分野への進出など新たな事業領域にも展開すべくチャレンジを続ける。
新規取引先も増え続ける中、取引先のコンプライアンスチェックの重要性が増す一方、チェック業務の効率化も課題となっていた。このような課題を解決するため、「日経リスク&コンプライアンス」導入。新規取引先のコンプライアンスチェックは毎月、数十〜数百件の確認が必要となっているが、導入によって以前よりもチェック時間が短縮され、業務効率が格段に高くなったと評されている。
購買部 阪井邦裕氏: 事業部から新規取引先の口座開設の話がきた時、まず「日経リスク&コンプライアンス」でチェックします。事業部のスタッフにも「このソリューションでコンプライアンスに引っ掛かる情報が出なければ、取引の手続きに進みますよ」と説明していますが、やはり日本経済新聞社のデータベースは信頼度が高いので、誰もが納得してくれています。
「日経リスク&コンプライアンス」は企業名を入力するだけで、主要全国紙から業界専門紙を検索して新聞記事の状態で結果が出て、さらに官公庁の行政処分情報やWebサイト上の情報なども含め、非常に多くの情報をスクリーニングしているため安心感があります。検索して、何かしら加工された状態の情報が出てくると不安になり、「何か抜け落ちている情報があるのではないか」と疑ってしまいますからね。そういう意味でも、このソリューションは信頼して使えると確信しています。
導入の背景ときっかけ
企業のコンプライアンス状況の確認が重視される中
業務効率化を目指して導入を即決
数年前から、タツタ電線株式会社様が毎年参加している社外の購買関係者との会議において、「新規取引企業のコンプライアンスチェックは難しい」という話が、回を重ねるごとに増えていった。実務面でもこの問題に直面していたタツタ電線 購買部は約3年前、効率的にコンプライアンスチェックができるツールを調べ「日経リスク&コンプライアンス」を見つけて試し、このソリューションに信頼と安心感を得て、導入へ至った。
阪井氏: 「日経リスク&コンプライアンス」を導入する前は、購買部のスタッフ数名が信用調査会社の資料を調べたり、ネット上の情報を集めたりしていました。しかし、コンプライアンスチェックの重要性が年を追うごとに、世界的に増していく中で「何か効率的な方法はないか」と模索していたところ「日経リスク&コンプライアンス」を知り、日本経済新聞社のセミナーに数回出向いて説明を聞きました。
そして、購買部のスタッフと無料トライアルを試して、「企業名を入れるだけでいいんですか」、「これ簡単に結果が出ていいですね」と好評を得ました。
それまでは各自でいくら検索をしても「これ以外のキーワードはないだろうか」、「まだ検索が足りないのではないか」と疑心暗鬼になり、自信を持って結果報告ができないことも少なからずありました。しかし、「日経リスク&コンプライアンス」は誰がやっても同じ結果が出て、結果もしっかり残るので非常に安心感があります。
さらに、社内的には「日本経済新聞社という国内最大手新聞社の、膨大なデータベースを調べた結果なので、自分たちで検索しきれない範囲もカバーできています」と、自信を持って説明できるメリットも大きかったです。
導入の効果
チェックプロセスの明確化を実行
社内ルールの策定にまで繋がった
購買部では「日経リスク&コンプライアンス」を導入したことにより、新規取引先の口座開設時のコンプライアンスチェックにおける“確認プロセス”の明確化がなされたという。それは想定していなかった導入効果だったが、社内的にとても大きな納得が得られ、購買部のみならず各所の業務効率化に貢献したとされている。
阪井氏: 導入後、「新規取引先の口座開設時のコンプライアンスチェックは、こういう手順で行います」と、事業部に明確に伝えることができるようになり、これは想定していなかったことですが全社的にも大きなメリットとなりました。
導入して1年ほどは簡単な手順を決めて実行していたのですが、「もっと明確にルールを決めることができる」と考え、コンプライアンスチェックの判断基準も含めて、購買部内の規定を策定するに至りました。
「日経リスク&コンプライアンス」でネガティブ情報にヒットした時、情報の内容にもよりますが、それを踏まえて取引を求められた場合、例えば次は法務関係の部署に相談する、次は弁護士のリスク判断を仰ぐなど、誰もが納得する社内のコンプライアンス確認ルールが策定できたと思います。
このルールが成立する前提にあるのは「日本経済新聞社のデータベースで確認しているのだから」という安心感と納得感が、社員に共有されているからだと感じています。
今後の展望
既存の取引企業の現在も確認
取引の様々なシーンで情報活用を
購買部では今後、新規取引先に加えて、古くからの取引先についてもコンプライアンスチェックを実施する予定だ。
阪井氏: 「日経リスク&コンプライアンス」を導入し、「まずは新規取引先のコンプライアンスチェックを納得する形で100%やっていこう」という購買部の目標はクリアしています。
しかし当社は長い歴史の中で、そうとう古くから取引をしている企業がかなりの数、存在しています。昨今、労働関係の法規制の強化や海外の法規制に対する対応も求められています。取引先によっては、法規制に関する情報収集の手段を十分に持たない可能性もあります。購買部としては、既存の取引先を法令違反のリスクから守る意味でも、できるだけ早期に全ての取引先のコンプライアンスチェックを実行しようと考えています。もし、コンプライアンスチェックの結果、法令違反の懸念のある取引先が発見された場合には、必要に応じて当社も是正に向けて協力し、適正な取引を継続したいと考えています。
取引先に対してのコンプライアンスリスク確認の重要性が世界的にも増している現在、新規取引先や古い取引先のコンプライアンスチェックは急務であり、企業に求められる社会的責任でもある。しかし、チェックするスタッフによって異なる結果が出たり、コンプライアンスチェックの社内ルールが明確化されていなければ、社内外からの納得を得られないかもしれない。この事例を見ても、「日経リスク&コンプライアンス」を活用することで解決される課題は多く、業務効率化を促進、企業の発展・拡大に寄与しているといえるだろう。