日経リスク&コンプライアンス/コラム

コンプライアンスチェック、
検索結果を見て
終わっていませんか

Release  2026.08
  • コラム・インタビュー
  • 第三者(取引先)管理
  • 反社会的勢力の排除

コンプライアンスチェックや反社チェックに専用ツールを導入する企業が増えています。AIによる要約や分類によって、手作業でインターネット検索を行う場合より短時間でリスク情報を確認できるようになりました。

一方で、ツールをしばらく運用した担当者から、「該当あり」は出るけれどリンク切れなどで元の記事までたどれない、要約だけでは本当にリスクなのか判断しきれない、ノイズや同姓同名の別人に関する情報が多く結局一件ずつ人の目で確認している、「問題なし」と社内に報告してよいのか不安が残る、といった声を聞くことがあります。

検索時間は短くなったものの、最終的な判断や説明の場面では別の悩みが残ることがあります。

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担当者を悩ませるのは「根拠情報にたどり着けないこと」

コンプライアンスチェックツールの多くは、インターネット情報を検索し、AIによって関連度の判定や要約をして表示します。こうした機能は、調査の初期段階で対象者に関する情報を把握する上で有効です。

しかし、実務では要約結果だけでは判断しきれない場面があります。例えば、

  • インターネット記事に登場する人物は当事者なのか、それとも被害者なのか
  • インターネット記事はいつ掲載されたものか
  • 続報や訂正記事は出ていないか
  • 記事の主語は本当に調査対象なのか
  • 同姓同名の別人や同名別法人ではないか

といった点です。こうした確認は、元の記事本文や掲載媒体、掲載日付などの情報を確認しながら行うことになります。

その際、リンク切れや掲載終了などによって元記事まで確認できない場合、担当者は別途、新聞データベースやWeb検索を使って調べ直さなければなりません。結果として、

  • 要約だけを見て判断してよいのか不安が残る
  • 根拠となる情報を探し直す工数が発生する
  • 判断の裏付けを確認する作業が別途必要になる

といった状況が生じます。コンプライアンスチェックを効率化するために導入したツールであっても、最終的な確認作業では担当者による再調査が必要になることがしばしばあります。

02

担当者が確認したいのは「判断の根拠」

取引先の審査や新規取引の承認時には、次のような不安を感じることがよくあります。

  • この会社は本当に問題ないのか
  • その情報はどこに掲載されていたのか
  • いつの情報なのか
  • その後の経過は確認したのか
  • なぜ問題ないと判断したのか

こうした場面では、「システム上は問題なしだった」という結果だけでなく、その判断に至った根拠も確認したくなります。例えば、掲載媒体、記事本文、掲載日、続報の有無、同一性確認に利用した情報などを判断根拠として確認するのが一般的です。

したがって、コンプライアンスチェックでは、検索してチェック結果を記録することだけではなく、根拠となる情報を確認し、判断の背景を説明できるようにすることが極めて重要です。

03

一次情報の確認が必要になる場面

1. 同姓同名・同名法人が見つかったとき

検索結果に名前が表示されていても、本当に調査対象と同一人物・同一法人であるとは限りません。年齢、所在地、勤務先、事業内容などを確認してはじめて別人・別法人と判断できるケースがあります。

2. 被害者や関係者として掲載されていたとき

記事には加害者だけでなく、被害者や関係者も登場します。要約のみでは当事者性を判断しにくい場合があります。

3. 稟議や監査で説明を求められたとき

取引承認の理由について説明を求められた場合、どの情報を確認して判断したのかを示せる状態が求められます。

4. 担当者が変わったとき

担当者交代後に、「なぜ問題なしと判断したのか」を確認する場面があります。確認した情報や判断の経緯が残っていないと、同じ調査をやり直すことになります。

取引先管理・コンプライアンスチェックの体制づくりは、お気軽にご相談ください

04

比較したいのは表面的な「調査時間」だけではない

コンプライアンスチェックツールを比較するとき、調査時間やAI要約、操作性に目が向きがちです。もちろん、これらはツールを比較する際には重要な要素ですが、その上で、次の点も確認しておきたいところです。

  • 元記事や一次情報まで確認できるか
  • 判断の根拠を保存できるか
  • 同姓同名や同名法人の確認に必要な情報が揃っているか
  • 稟議や監査に利用できる形で記録を残せるか
  • 担当者交代後も同じ情報を確認できるか

コンプライアンスチェックの運用では、検索結果を表示することだけでなく、その結果を説明できる状態を維持することも重要です。

05

日経リスク&コンプライアンスの強み

課題①:元記事までたどれない

日経リスク&コンプライアンスでは、記事見放題・追加料金なしで、判断根拠となる情報源まで確認できます。検索結果だけでなく、判断の根拠となる元記事まで追加料金なしで確認できるため、情報源が分からないまま判断する必要がありません。

課題②:要約だけでは判断できない

日経リスク&コンプライアンスでは、リスク情報を分類して表示するため、何を確認し、どう判断すべきか分かりやすくなっています。ヒットした情報を単純に並べるのではなく、リスクごとに分類して表示します。担当者は情報を読み解くことだけに時間を使うのではなく、取引判断に必要なポイントを把握しやすくなります。

課題③:同姓同名確認が大変

日経リスク&コンプライアンスは、ノイズ除去だけでなく、名寄せによって同一性確認を支援します。検索結果に表示された人物や企業が本当に調査対象なのかを確認しやすくし、同姓同名・同名法人の確認負担を軽減します。

課題④:問題なしと言ってよいか不安

日経リスク&コンプライアンスは、過去の判断履歴を活用できます。過去にどのような情報を確認し、どのような判断を行ったかを参照できます。担当者ごとの判断のばらつきを抑え、一貫した運用を支援します。

課題⑤:根拠を説明できない

日経リスク&コンプライアンスは、「いつ誰が」「なぜ問題ないと判断したか」を記録できます。判断結果だけでなく、確認した情報と判断理由、判断結果をセットで残せるため、後から判断経緯を説明しやすくなります。

06

まとめ

AIによる要約や分類は、コンプライアンスチェック業務の効率化に役立ちます。一方で、実務では、本当に対象者の情報なのか、どの媒体で報じられたのか、いつの情報なのか、なぜ問題ないと判断したのか、で悩みや不安を感じる場面がしばしばあります。

そのため、ツールを選ぶ際は表面的な「調査時間」や「AI機能」といったわかりやすい効果や機能だけでなく、「必要なときに根拠情報へたどり着けるか」「判断の経緯を残せるか」という観点も確認しておきたいところです。

監修者

日経リスク&コンプライアンス事務局

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