- コラム・インタビュー
- マネロン・テロ資金供与・拡散金融対策
- 反社会的勢力の排除
近年、不動産取引におけるマネロン対策は、「本人確認を実施しているか」だけでなく、リスクを見極め、必要な確認を行い、疑わしい取引を適切に判断・記録できる体制があるかまで問われるようになっています。
国土交通省は、宅地建物取引業者を、犯罪収益移転防止法上の「特定事業者」に位置付けており、宅地・建物の売買契約の締結、その代理・媒介を行う場面では、取引時確認、確認記録の作成・保存、取引記録の作成・保存、疑わしい取引の届出が求められています。
ガイドラインが求める実効性のある管理体制
国土交通省の「宅地建物取引業におけるマネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」では、
- リスクの特定・評価・低減
- 顧客管理(CDD)
- 疑わしい取引の届出
- 記録保存
- 経営陣の関与、PDCAによる見直し
といった項目が整理されており、形式的な法令遵守にとどまらない、実効性のある管理体制の構築が求められています。
さらにガイドラインでは、外為法に基づく経済制裁措置や、国際テロリスト財産凍結法など、国内外の制裁・資産凍結関連規制も考慮する必要があるとされています。つまり、不動産業界のコンプライアンスチェックは、反社会的勢力の該当性確認(いわゆる"反社チェック")だけでなく、制裁対象者・PEPs・海外関係者を含む確認へ広がっています。
不動産取引が悪用されやすい理由
警察庁の犯罪収益移転危険度調査書では、非対面取引、現金取引、外国との取引が危険度を高める取引形態として整理され、国・地域では北朝鮮、イラン、ミャンマー、顧客属性では暴力団等、非居住者、外国PEPs、実質的支配者が不透明な法人等が要注意とされています。
不動産は高額で資産保全にも使われやすく、犯罪収益の隠匿や形態変換に悪用されやすい領域です。たとえば、収入に見合わない高額物件の現金購入、短期間での売買の繰り返し、架空名義・借名での契約、実体の見えにくい法人との取引などは、注意すべき代表的な例です。
さらに近年は、非居住者や海外法人が関与する案件、実質的支配者が見えにくい海外取引先との取引にも注意が必要で、国内取引以上に背景確認や制裁・レピュテーションリスクの把握が重要になっています。
実務運用における課題
ここで、実務として以下の対応をしようとした際に課題が見えてきます。
- 顧客名・法人名・関係者名の確認
- 金融犯罪のようなネガティブ情報や制裁・PEPs等の確認
- 証跡の保管と説明可能性の確保
このような実務作業が、担当者ごとの経験や手作業に依存しやすく、判断のばらつきや確認漏れ、証跡管理の煩雑さにつながりがちです。制度対応が広がるほど「確認すること」そのものよりも、継続して回せる運用をどう作るかが重要になります。
日経リスク&コンプライアンスが解決します
不動産業界のマネロン対策において、売買・媒介の実務で発生するコンプライアンスチェック業務を、担当者のノウハウや経験、属人的な検索に頼るのではなく、取引関係者の情報収集・判断材料を簡単に取得し、一定のルールで確認し、結果を残し、継続的に見直せる運用へつなげることができます。
特に、不動産業界では、反社会的勢力の確認だけでなく、取引相手・関係者のリスク把握、海外関連性の確認、継続的なモニタリング、証跡の整備が重要になっています。
「法令対応のために確認する」だけでなく、取引判断を支える実務インフラとして、コンプライアンスチェックの仕組みを整備することが、これからの不動産業務ではますます重要です。
日経リスク&コンプライアンスの特長
- 1975年以降の国内ネガティブニュース
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- PEPs(重要な公的地位にある人)および親族関係者
- 国内・海外金融犯罪に関連した企業や人
など、収録対象は200以上の国・地域、60以上の言語で400万件超のリスクデータを24時間365日更新しています。
こんな課題はありませんか
- 不動産業界として何をどこまで確認すべきか整理したい
- リスク評価書の作成や見直しを見据えて、チェック運用を整えたい
- 反社会的勢力・不芳情報・制裁・海外関係者確認を含めた実務を効率化したい
といった課題がございましたら、ぜひご相談ください。

