日経リスク&コンプライアンス/コラム

不動産業界のマネロン対策と
求められるコンプライアンス
チェックの水準

Release  2026.08
  • コラム・インタビュー
  • マネロン・テロ資金供与・拡散金融対策
  • 反社会的勢力の排除

近年、不動産取引におけるマネロン対策は、「本人確認を実施しているか」だけでなく、リスクを見極め、必要な確認を行い、疑わしい取引を適切に判断・記録できる体制があるかまで問われるようになっています。

国土交通省は、宅地建物取引業者を、犯罪収益移転防止法上の「特定事業者」に位置付けており、宅地・建物の売買契約の締結、その代理・媒介を行う場面では、取引時確認、確認記録の作成・保存、取引記録の作成・保存、疑わしい取引の届出が求められています。

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ガイドラインが求める実効性のある管理体制

国土交通省の「宅地建物取引業におけるマネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」では、

  • リスクの特定・評価・低減
  • 顧客管理(CDD)
  • 疑わしい取引の届出
  • 記録保存
  • 経営陣の関与、PDCAによる見直し

といった項目が整理されており、形式的な法令遵守にとどまらない、実効性のある管理体制の構築が求められています。

さらにガイドラインでは、外為法に基づく経済制裁措置や、国際テロリスト財産凍結法など、国内外の制裁・資産凍結関連規制も考慮する必要があるとされています。つまり、不動産業界のコンプライアンスチェックは、反社会的勢力の該当性確認(いわゆる"反社チェック")だけでなく、制裁対象者・PEPs・海外関係者を含む確認へ広がっています。

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不動産取引が悪用されやすい理由

警察庁の犯罪収益移転危険度調査書では、非対面取引、現金取引、外国との取引が危険度を高める取引形態として整理され、国・地域では北朝鮮、イラン、ミャンマー、顧客属性では暴力団等、非居住者、外国PEPs、実質的支配者が不透明な法人等が要注意とされています。

不動産は高額で資産保全にも使われやすく、犯罪収益の隠匿や形態変換に悪用されやすい領域です。たとえば、収入に見合わない高額物件の現金購入、短期間での売買の繰り返し、架空名義・借名での契約、実体の見えにくい法人との取引などは、注意すべき代表的な例です。

さらに近年は、非居住者や海外法人が関与する案件、実質的支配者が見えにくい海外取引先との取引にも注意が必要で、国内取引以上に背景確認や制裁・レピュテーションリスクの把握が重要になっています。

03

実務運用における課題

ここで、実務として以下の対応をしようとした際に課題が見えてきます。

  • 顧客名・法人名・関係者名の確認
  • 金融犯罪のようなネガティブ情報や制裁・PEPs等の確認
  • 証跡の保管と説明可能性の確保

このような実務作業が、担当者ごとの経験や手作業に依存しやすく、判断のばらつきや確認漏れ、証跡管理の煩雑さにつながりがちです。制度対応が広がるほど「確認すること」そのものよりも、継続して回せる運用をどう作るかが重要になります。

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日経リスク&コンプライアンスが解決します

不動産業界のマネロン対策において、売買・媒介の実務で発生するコンプライアンスチェック業務を、担当者のノウハウや経験、属人的な検索に頼るのではなく、取引関係者の情報収集・判断材料を簡単に取得し、一定のルールで確認し、結果を残し、継続的に見直せる運用へつなげることができます。

特に、不動産業界では、反社会的勢力の確認だけでなく、取引相手・関係者のリスク把握、海外関連性の確認、継続的なモニタリング、証跡の整備が重要になっています。

「法令対応のために確認する」だけでなく、取引判断を支える実務インフラとして、コンプライアンスチェックの仕組みを整備することが、これからの不動産業務ではますます重要です。

日経リスク&コンプライアンスの特長

  • 1975年以降の国内ネガティブニュース
  • 世界各国の制裁対象リスト
  • PEPs(重要な公的地位にある人)および親族関係者
  • 国内・海外金融犯罪に関連した企業や人

など、収録対象は200以上の国・地域、60以上の言語で400万件超のリスクデータを24時間365日更新しています。

こんな課題はありませんか

  • 不動産業界として何をどこまで確認すべきか整理したい
  • リスク評価書の作成や見直しを見据えて、チェック運用を整えたい
  • 反社会的勢力・不芳情報・制裁・海外関係者確認を含めた実務を効率化したい

といった課題がございましたら、ぜひご相談ください。

監修者

日経リスク&コンプライアンス事務局

輸出入管理、制裁対応、マネロン金融犯罪対策など 国内・海外取引先をワンストップでスクリーニング。さまざまな法規制対応に必要なリスク情報、ノイズや誤検出を最小化する精度の高い情報、明確な収録基準とリスク分類により最も信頼できる運用に合った最適なソリューションを提供しております。

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