会議のタイプ
「会議」と一言でいっても、その目的はさまざまです。ここでは、代表的な会議のタイプを3つ解説します。
情報共有のための会議
「情報共有のための会議」では、チームや部署、複数の部署の間などで異なる業務を担当しているメンバーが情報交換をします。たとえば、プロジェクトの進捗や日々の業績、売上などを報告するケースが一般的です。
さまざまな立場や職種の情報を共有すると、よりよいビジネス戦略が立てられます。特に将来的なビジョンや経営の意思決定を行う場面では、このような情報共有のための会議が不可欠です。
アイデア・企画のための会議
2つ目は「企画のための会議」です。このタイプの会議では、大勢の意見をすり合わせ、新しい企画が生まれることを目的としています。会議までに各自でアイデアを用意し、披露する場に会議を活用する流れが一般的です。
立場を問わず自由に発言できる場を設けることで、1人では考えつかなかったような新しいアイデアや、イノベーションを創出できる可能性があります。また、会議の時間を決めておくと、企画を考えるタイムリミットとして役立てることも可能です
コミュニケーションのための会議
3つ目は「コミュニケーションのための会議」です。目的が決められていないケースも多くありますが、一般的に従業員同士のコミュニケーションを目的として会議を行います。
えば、1on1ミーティングやキックオフミーティング、従業員教育、抱えている問題点の共有などがこれに該当します。また、上司と部下の間で業務を円滑する目的としても有用です。このタイプは、先で紹介した2つの会議タイプとは少し異なり、比較的ラフで自由に発言しやすい会議といえます。
情報共有だけの会議の問題点
情報共有だけの会議は、何が問題なのでしょうか。主な問題点を2つ解説します。
情報共有のためだけに集まる
「情報共有のためだけ」とはいえ、集まらないと情報共有ができなくなる点です。しかし、実際には情報共有だけなら対面形式の会議でなくオンラインでも可能です。
現在では、メールやチャットなどなど、さまざまなタイプのコミュニケーションツールを活用した情報共有ができます。情報共有に場所移動が伴うと、業務の妨げになりかねません。したがって、情報共有のためだけに集まる会議は避けた方がよいでしょう。
業務に割ける時間が減る
会議によって時間がとられることで、他の業務に割ける時間が減ることも問題点です。会議が「単なる情報の報告」にとどまる場になると生産性が低くなり、コア業務の時間を圧迫してしまいます。
結果として本当に大切な業務が後回しになると、残業や休日労働などの原因にもなるでしょう。しかし、会議以外で情報共有できれば、従業員がそれぞれの時間を効率的に使うことが可能です。無駄な会議を減らし、本当に大切な仕事に時間を割くようにしましょう。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちら情報共有だけの会議が開かれる理由
なぜ、情報共有だけの会議は開かれるのでしょうか。主な理由を2つ解説します。
会議が恒例となっている
情報共有だけの会議が恒例になっていると、それほど必要ではないのに会議が開かれる理由になります。恒例となっている会議は、惰性で続けられるケースが少なくありません。初めは目的をもって始められた会議であっても、次第に「決められているから、やらなければならないもの」になるためです。
集まること自体が目的になると会議が形骸化するため、時間をかけているわりに生産性の低いものになります。恒例で仕方なく行っている会議は減らすことが大切です。
情報共有の場を会議に設定している
情報共有の場を会議に依存し過ぎると、日常的な業務でのコミュニケーションが疎かになってしまいます。たとえば、普段から情報共有が不足していると、会議の場がなければスムーズな業務ができない状態になりかねません。
会議の時間になるまで情報共有が行われないと、すれ違いや機会損失の可能性が生じることもあるでしょう。したがって、会議での情報共有が習慣になる状態は避け、日頃から情報共有を行うことが重要です。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちら情報共有だけの会議による損失
情報共有だけの会議が当たり前になっていると、その損失の大きさに気づくのは簡単ではありません。会議の頻繁に行う企業ほど、多額の会議運営費用や人件費が発生します。特に会議の頻度が多く時間も長い大企業ほど、大きな損失を生じさせている可能性が高いため注意が必要です。
損失を防ぐには、無意味な会議がないか企業全体で見直しましょう。そして、無駄なものがあれば、削減することが重要です。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちら会議のあり方を見直すポイント
では無駄な会議かどうかは、何を基準に決めればよいのでしょうか。ここでは、会議のあり方を見直すポイントを解説します。
会議の目的を明確にする
会議は一般的に、以下のような目的で開催します。
- 意思決定
- 情報共有
- アイデア出し
- 討論・意見交換
- 士気を高める
会議の目的が曖昧になっている場合、まずはなぜこれらをする必要があるのか、改めて明確化しましょう。目的が明確になると、会議のゴールが分かりやすくなり、時間短縮になります。もしも会議以外で議題の目的が達成できるなら、手段を変えてみましょう。
連絡事項や報告は最小限にする
連絡や報告はオフラインによる、対面式の会議以外でも可能です。たとえば、チャットやメールなどのツールを用いれば、同じ時間や場所に集まらなくても連絡や報告はできます。会議の無駄を減らすポイントは、非対面での会議で可能な作業を増やさないことです。
日頃から連絡事項や報告を会議に持ち込まないことを意識することで、コア業務に注力しやすい環境になります。また、会議の進行も効率化を図ることが大切です。たとえば、会議の資料やアジェンダは、会議前にあらかじめ共有しておくと時間を短縮できます。
頻度や参加者を適切に設定
会議の頻度や時間を適切に設定することも重要なポイントの1つです。会議の重要性を考慮し、頻度が多すぎないか見直しましょう。会議の進行はタイムキーパー役をおくと、会議の熱に流されずにメリハリのある会議になります。
また、会議参加者の人数を最低限にすることも必要です。会議に参加する人が多くなるほど、話がまとまらなくなったり、役割がなく時間を持て余したりする人が増えます。参加者は多くても5〜6人に厳選し、発言の機会を増やすことが大切です。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちら会議以外の情報共有の手段
業務上の漏れやミスを減らすには、会議に依存しない情報共有が重要です。会議以外の情報共有の手段を解説します。
普段からこまめに情報共有
そもそも、普段からこまめに情報共有していれば、会議でわざわざ行う必要はありません。まずは以下を徹底し、普段から情報共有を習慣化しましょう。
- 従業員に情報共有の大切さを理解してもらう
- 情報共有の仕組みやルールを明確にする
このような点に注意し、こまめに情報共有すると従業員同士の行き違いも起こりにくくなります。
情報共有ツールの活用
「情報共有が面倒」という人は、ツールの利用がおすすめです。ツールなら時間や場所を問わず情報共有できます。導入するツールによっては以下の事柄を実現可能です。
- 集約した情報を一元管理する
- タスクやスケジュール情報を簡単に共有する
- アクセス権を設定し、特定の情報にだけ閲覧制限をかける
ツールを使い続ける仕組みを組織に根付かせることができれば、業務効果の改善につながります。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちらまとめ
情報共有だけの会議は、業務効率を下げる原因になります。改善を図るには、会議に依存しない情報共有のあり方を考え直す、情報共有ツールを活用するなどしましょう。
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