マーケティングリサーチとは?
マーケティングリサーチとは、マーケティングで生じるさまざまな課題への対応を検討するために行う、データ収集・分析のことです。マーケティングリサーチによって、企業のマーケティングに対する課題解決の糸口を見つけることができます。
企業が抱えるマーケティング課題
企業のマーケティング課題には、次のようなものがあります。
- 商品やサービスがターゲットにマッチしていない
- 価格が適正でない
- ユーザー満足度が低い
- キャンペーンやイベントの効果が曖昧である
こうした課題を抱えたままだと、企業は既存の商品・サービスで理想的な利益を生み出すことができません。現状よりも利益を拡大しようと考える場合、何らかの方法で課題を解決する必要があるでしょう。
マーケティングリサーチを行うことによって、課題に対する問題点がどこにあるのか、課題を解決するために必要なものは何かといった情報が得られます。
マーケティングリサーチと市場調査の違い
マーケティングリサーチと似た言葉に「市場調査」があります。市場調査は「マーケットリサーチ」とも呼ばれるため、混同されることも多い言葉です。しかし、市場調査とマーケティングリサーチは調査対象が異なります。
市場調査とは、市場、すなわちマーケットを調査することです。たとえば、市場調査では商品開発の段階で売れる商品をリサーチします。これに対してマーケティングリサーチは、発売した商品をどう売り出すかの戦略を立てるためのリサーチ手法です。
マーケティングリサーチの市場規模
社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA、東京・千代田)の「23年経営業務実態調査」(2023年6月27日発表、正会員111社対象)によると、2022年度のマーケティングリサーチ市場規模は前年比9.9%増の2,590億円でした。コロナ禍にあった2021年は市場の伸び悩みがあったものの、2022年には完全に回復しています。
マーケティングリサーチの注目度や重要度は年々増しているのが実情です。市場規模も拡大傾向にあり、今後もマーケティングにリサーチデータを活かす手法は重視されるでしょう。
※ 参考:第47回経営業務実態調査結果解説|社団法人日本マーケティング・リサーチ協会
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちらマーケティングリサーチの種類
マーケティングリサーチは、大きく分類してパネル調査とアドホック調査との2種類があります。それぞれについて解説します。
パネル調査
パネル調査は、定点調査と呼ばれることもあります。固定化(パネル化)された調査対象に対する、一定期間の継続調査であることが特徴です。調査対象となった生活者へ、期間を置いて同じ質問を何度も繰り返す方法で調査を行います。
生活者の「行動」を長期にわたり捉えることで、顧客満足度、認知度、購買行動などがどう変化するかを確認することが可能です。また、継続的な動向の観察から、未来の動向を予測できるのもメリットといえます。
アドホック調査
アドホック調査は、カスタム調査や単発調査と呼ばれることもあります。アドホックとは「特定の目的をもった」という意味のラテン語で、そのときに選定した対象者に1度限りで行う調査です。
アドホック調査の目的は、パネル調査ではわからない生活者の「意識」を捉えることにあります。なお、アドホック調査は、定量調査と定性調査に分類されます。それぞれ以下のような特徴があります。
定量調査とは?
定量調査とは、数量、金額など、調査結果を何らかの数値で表すことのできる種類の調査のことです。たとえば、購入率、リピート率、企業やブランドの認知度、顧客満足度などを知るための調査が定量調査に該当します。
定性調査とは?
定性調査とは、個人の感情や行動など、数値化できないものを把握するための調査のことです。例えば、自社の商品・サービスに対する消費者の理解度、消費者が抱いているイメージ、あるいは消費者の要望などは定性調査で捉えることができます。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちらマーケティングリサーチの目的と期待できる効果
マーケティングリサーチの目的は、市場規模やユーザーニーズ、競合他社の動向などを把握することにあります。マーケティングリサーチの結果によって、新規市場や海外市場への参入戦略を考える材料になるでしょう。
マーケティングリサーチにおいては、リサーチの結果を受けてマーケティング戦略を構築する、あるいは改善することが大切です。消費者の声を受けて商品・サービスの品質を向上させる、売上を伸ばすといった成果を上げられます。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちらマーケティングリサーチを実施するメリット
マーケティングリサーチを実施することは、企業にとって大きなメリットをもたらします。どんなメリットがあるかを確認してみましょう。
ユーザーのニーズを把握できる
マーケティングリサーチによってユーザーのニーズを把握することは、企業の販売戦略に欠かせないプロセスです。リサーチを行うことでユーザーの要望を知ることができる以外に、収集したリサーチデータを分析することで、ユーザー自身も気づいていない潜在ニーズを掴める可能性があります。
商品やサービスの質が向上する
リサーチ結果を商品開発やセールスに反映させることで、商品・サービスの品質向上が実現できます。ユーザーにとって利便性の高い商品・サービスを提供できるようになれば、売上アップや、安定的な経営にもつながるでしょう。
ビジネスリスクの軽減につながる
マーケティングリサーチを行うと、客観的な裏付けに基づいてマーケティング施策を打ち出すことができます。消費者意識とのズレを減らすことで、市場に求められているものを提供できれば、ビジネスリスクを大きく軽減することも可能です。
意思決定がスムーズになる
マーケティングリサーチによって、スムーズな意思決定ができます。データの裏付けがあれば、自社としてどのような方針で動けばよいかが見えてくるため、無駄に紛糾したり右往左往したりすることなく意思決定が可能です。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちらマーケティングリサーチの流れ
マーケティングリサーチの全体像を把握しておくと、実際にマーケティングリサーチを行う際に役立ちます。ここではマーケティングリサーチの流れを解説します。
1.課題の把握
マーケティングリサーチによって、どのようなマーケティング課題を解決したいのかを明確にします。課題が把握できていることで、的確なマーケティングリサーチの手法や対象を選択できるため、課題の洗い出しが重要です。
2.調査計画の作成
課題に対して適切な調査手法、調査対象、また調査する項目を決定します。どのような調査手法、調査対象が適切かは、課題によって変わります。設定した課題に対して、調査結果や解決方法の仮説を立てることで、適切な調査内容を設定できるでしょう。
3. 調査の実施
計画に従って、実際の調査を行います。調査の手法は、対面でのインターネット調査、インタビュー調査、電話調査などです。調査の実施方法は調査計画に含まれているため、この段階では計画を的確に実施することを重視しましょう。
4.調査結果の分析
調査によって収集したリサーチデータを分析します。データ分析で用いる手法は、過去と現在の比較、ターゲットの属性別の比較、項目ごとの比較などです。分析を通して、市場や顧客が何を考えているのか、志向や要望を抽出します。
5.アクションプランの策定
マーケティングリサーチは、分析だけで終了してはいけません。分析結果をもとにアクションプランを考える必要があります。分析結果を活かしてマーケティングを実践することで、顧客の意図を反映した商品・サービスの創出が可能です。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちらマーケティングリサーチを実施する際の注意点
マーケティングリサーチの実施にあたっては、いくつかの注意点があります。以下のポイント注意しながらマーケティングリサーチを進めましょう。
予算とスケジュールを明確にする
マーケティングリサーチを行う際は、リサーチの方向性を絞るため、まずは予算、次いでスケジュールを明確にします。予算やスケジュールが曖昧では、調査対象や項目が増えてリサーチがスムーズに進まないことがあるためです。自社で必要とする調査結果の量や種類を見極め、定期的な調査か一時的な調査かを決めましょう。
高い効果が期待できる調査方法を検討する
マーケティングリサーチには複数の調査方法が存在するため、消費者の本音を引き出せる調査方法を選ぶことが大切です。自社で必要とするリサーチ内容に対して、どういった方法が消費者にとって効果的かを検討してください。
分析した結果を具体的なアクションにつなげる
分析が完了したことに満足するのではなく、具体的なアクションにつなげることで、マーケティングリサーチは意味をなします。リサーチ結果を受けて、商品開発やサービスの向上につなげるなど、自社にとって必要な対策を実践しましょう。
マーケティングリサーチに役立つツールを活用する
マーケティングリサーチでは、役立つツールを活用することで、効果的な分析を行うことができます。ツールを活用して得られた情報から自社に必要なものを把握できるため、リサーチ結果に対する最適な分析や、アクションプランの提案が可能です。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちらまとめ
マーケティングリサーチは、企業が消費者のニーズを捉えるために不可欠なものとなっており、市場規模も拡大傾向にあります。マーケティングリサーチの分析結果を受け、的確なアクションプランを策定することで、商品・サービスの質を向上させ、自社の販路を拡大できるでしょう。
マーケティングリサーチの分析結果を活かすには、市場の情報をまとめるツールの利用がおすすめです。NIKKEI The KNOWLEDGEは、有料媒体を含む400以上の情報ソースから、自社に必要な情報をAIが自動でピックアップし、組織間で共有できます。新たな気づきによってマーケティングリサーチの質を高められるため、まずは下記より無料トライアルをお試しください。
1カ月無料のトライアルができます
企業のナレッジマネジメントを支援する
日経ザ・ナレッジ
ビジネスコンテンツ

専門誌・ビジネス誌・Web情報
(400以上)
抽出されるバインダー

ワークスペース

日経ザ・ナレッジは、注目する業界や関連キーワードを最初に設定するだけで、AIが最適な情報を選定して毎日配信します。あとは送られてきた情報をパソコンやスマートフォンで確認するだけ。
日経新聞の関連媒体はもちろん、有料の収録媒体についても全文購読が可能です。
気になるニュースや情報があったら「ピン留め」してワークスペースに保存すれば、チーム内でシェアしたり、コメントをつけてディスカッションすることも可能です。ニュースを起点にしてディスカッションできるので、各人がニュースを読むだけの場合と比べて、メンバー全員の知識を深めることが期待できます。
通常では閲覧できない有料記事も、日経ザ・ナレッジ内では全文購読が可能です。
使えば使うほど、読めば読むほどAIが学習し、最適化された深いニュースを素早くキャッチできるようになります。
1カ月無料のトライアルができます