マーケットシェアとは
マーケットシェアとは、市場においてその企業の商品・サービスが占めている割合のことです。マーケットシェアは、市場占有率や市場シェアと呼ばれる場合もあります。シェア率の計算は、商品・サービスの売上金額をベースにする考え方が一般的です。また、マーケットシェアは、絶対的市場シェア率と相対的市場シェア率に分かれています。
絶対的市場シェア率
絶対的市場シェア率とは、市場全体の売上に対して、自社商品・サービスの売上が占める割合のことです。たとえば、スニーカーを販売している企業の場合、調査する市場の区分をスニーカーのみに絞り込むだけでなく、靴全体に広げて絶対的市場シェア率を確認することも可能です。
絶対的市場シェア率は「自社の商品・サービスの売り上げ÷市場全体の売上」の計算式で算出できます。
相対的市場シェア率
相対的市場シェア率とは、自社と競合他社の商品・サービスを比較するための数値です。一般的には、最もシェア率が高い企業と自社を比較する際に使用します。相対的市場シェア率の計算式は「自社の商品・サービスの絶対的市場シェア率÷競合他社の商品・サービスの絶対的市場シェア率」です。
マーケットシェアを調べる前に知っておきたい「クープマン目標値」
クープマン目標値とは、自社の商品・サービスについて、特定の市場内における立ち位置を判断するための目標となる数値です。クープマン目標値は、7段階に分類されています。上位の目標値の達成は簡単ではないものの、実現できれば市場に対する影響力を高めることが可能です。以下では、クープマン目標値の7段階についてそれぞれ解説します。
1.独占市場シェア(上限目標値)
独占市場シェア(上限目標値)は上位企業として市場を独占しており、シェア率が73.9%を超える状態です。上位2社でシェア率の73.9%以上を占めている状態は「二大寡占市場」と呼びます。短期間での上位企業との入れ替わりは困難です。
2.相対的安定シェア(安定目標)
相対的安定シェア(安定目標)は、一般的に安定的だといわれるシェア率の41.7%を超えている状態です。トップの企業のシェア率が41.7%を超えた場合、他の企業による逆転は簡単ではありません。
3.市場影響シェア(下限目標値)
市場影響シェア(下限目標値)はシェア率が26.1%を超えている状態で、市場に対して影響力のある立場となります。ただし、トップであっても逆転される可能性はまだ十分にあります。
4.並列的上位シェア
並列的上位シェアはシェア率が19.3%以上の状態で、市場での横並びの競争から抜け出す基準となる数値です。シェア率の3位以内を狙える立場ですが、入れ替わりが激しく安定感はありません。
5.市場的認知シェア(影響目標値)
市場的認知シェア(影響目標値)は、シェア率が10.9%を超えており、競合他社や顧客に存在が知られている状態を指します。この数値に達していなければ、存在を認めてもらうまでに苦労する可能性が高いです。
6.市場的存在シェア(存在目標値)
市場的存在シェア(存在目標値)は、シェア率が6.8%以上の状態です。市場に存在していますが、他社への影響力はありません。数値が基準を下回った場合は、市場からの撤退も考えるべきです。
7.市場橋頭堡シェア
市場橋頭堡シェアはシェア率が2.8%以上であり、市場参入の足掛かりがようやくできた状態です。ただし、市場での競争力はまだありません。小さな市場での1位獲得を目指す「弱者の戦略」に取り組む必要があります。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちらマーケットシェアを調査するメリット
マーケットシェアの調査実施は、さまざまなメリットがあります。ここでは、具体的にどのようなメリットがあるか解説します。
競合他社との違いを把握できる
相対的市場シェア率を調査すると、上位企業との比較を通じて競合他社と自社の違いを確認できます。自社に足りないものが明らかになり、ビジネスの改善のために役立てられます。より効果的な競争戦略を策定でき、商品・サービスの改善に活かせるでしょう。
自社の立ち位置が数値で明確になる
マーケットシェアの調査により、自社の影響力が市場内でどれだけあるのか数値で把握できるため、現時点での自社の立ち位置も明確になります。あわせて市場のニーズも明らかになり、自社がどのような方向性でビジネスを展開すればよいか分かります。
新しい市場への参入を検討する際に使える
別の市場へ新規参入したい場合も、マーケットシェアを調査すれば上位企業の状況をチェックできます。調査結果をベースにすると、新規参入の可否、自社の優位性、シェア率を向上させる戦略などについても検討しやすくなります。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちらマーケットシェアの調べ方
マーケットシェアについては、官公庁や業界団体などが公表しているデータはありません。そのため、民間調査会社が公開している資料を参考にする必要があります。ここでは、マーケットシェアの調べ方を解説します。
日経業界地図で確認する
日経業界地図は、日本経済新聞社の記者が取材した各業界の情報をPDFにまとめたものです。業界ごとにマーケットシェアや市場規模などについて詳しく掲載されています。今後の変化についてのヒントになる情報も掲載されており、業界の動向の全体像を網羅できます。ただし、業界の最新情報を得たい場合は、日経業界地図よりも日経産業新聞の方がおすすめです。
日経テレコンで確認する
日経テレコンは、国内の約550業種、グローバル35業界についての情報をまとめたレポートです。毎月更新されており、各業界の状況について詳しく把握できます。マーケティングに必要なデータ、売れ筋ランキング、業界ニュースなど幅広い情報も確認可能です。
業界の全体像を捉えたい場合や日々の動向の変化を追いたい場合など、さまざまなニーズに対応できる内容が盛り込まれています。
NIKKEI The KNOWLEDGEを活用する
NIKKEI The KNOWLEDGEは、日本経済新聞や日経ビジネスをはじめとする400以上の新聞、業界専門紙、ビジネス誌などからAIが自動で情報をピックアップするツールです。自ら各媒体をチェックして情報を探さなくても、各業界のトレンドや動向を素早く把握できます。
集めた情報の保存や整理も簡単で、ビジネスに役立てやすいツールです。チームのメンバー同士での共有や意見交換もツール上で行えます。
企業のIR情報を確認する
企業のなかには、公式サイトのIRページで市場シェア情報を掲載している場合もあります。特に市場におけるシェア率が高い企業ほど、その傾向が顕著です。シェア率が高いと思われる企業については、公式サイトを一度確認してみましょう。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちらマーケットシェアを調べる際の注意点
マーケットシェアの調査においては、気をつけたいこともあります。ここでは、注意点を具体的に解説します。
競合他社のシェア率に影響を受ける
自社のシェア率は、競合他社のシェア率にも影響を受けます。自社のシェア率に変化が見られたときは、競合他社の動向を改めて確認しましょう。特に、競合となる企業が新規市場に参入したり、売上が下がったりすると、自社のシェア率が高くなる傾向があります。変化を感じたら、その度に要因を分析することが大切です。
外部の要因もマーケットシェアに影響を与える
一時的な流行や季節の要因などによっても、自社のシェア率が高まるケースがあります。集計タイミングによって、シェア率の数値が変化する可能性を考慮したうえで調査を行いましょう。
将来性の予測は難しい
マーケットシェアはあくまでも特定の期間や時期について示す数値であり、長期的に見ると大きく変動します。すでに触れたとおり、競合他社や外部的な要因からも影響を受けやすいため、将来の予測には向いていません。マーケットシェアの調査で把握した数値を確認し、PDCAを回してシェア率を高めるための戦略を練りましょう。
「日経ザ・ナレッジ」無料トライアルはこちらまとめ
マーケットシェアは、各市場における商品・サービスの普及度合いを示す割合です。マーケットシェアを把握すれば、競合他社との違いを把握したり、自社の立ち位置を理解したりするために役立ちます。
NIKKEI The KNOWLEDGEは、有料媒体を含む400以上の情報ソースから、AIが自動で情報をピックアップするツールです。自社や業務に関係する専門性が高い情報をスムーズに入手でき、簡単に整理や共有できます。市場やマーケットシェアに関する最新情報も入手可能です。無料トライアルを実施しているため、ぜひご活用ください。
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