ガラスマホービンの製造販売から始まり、現在は炊飯ジャーなどの調理家電から空気清浄機などの生活家電も手がける象印マホービン株式会社。
創業100周年にあたる2018年には新事業開発室が発足し、新しい事業の創造を続けています。
NIKKEI The KNOWLEDGE 導入の目的は?
・様々な情報を、専門媒体を含めた多方面から効率良く収集したい
・担当事業に関する先行事例を専門家の分析も含めて体系的に知りたい
その効果は?
→ 情報源が1つになったことで、情報収集にかかる時間が短縮された
→ 担当事業に関して得られる情報量は導入以前と比べて倍増した
今回は、大阪市なんばのシェアオフィス「We Workなんばスカイオ」に入居する新事業開発室のメンバーに、NIKKEI The KNOWLEDGEの活用方法についてお話を伺いました。
モノだけではなく、コトやサービスを
提供する時代に適応する
老舗メーカーである御社の新事業開発室が担う役割についてお聞かせください。
四方さん(以下、敬称略):弊社は家庭用品メーカーですが、これからの時代はモノを売るだけではなく、コト作りやサービスの提供も含めトータルで取り組んでいくべきだと考えております。その考え方が新事業開発室の根底にあり、「暮らしをつくる」という企業理念に沿って、例えば家電のレンタルサービス事業を始めました。
炊飯ジャーの高級機種などのお試しにも使えますし、冬場にしか使わない加湿器のメンテナンスや保管場所に困っていた方にも好評です。自社製品をしっかりと長く使っていただくことにもつながっています。
私は「象印マイボトルクローク」という新事業も担当しています。ステンレスボトルは持ち運びや洗浄、中に入れる飲料の準備が手間で使わないというお客様も少なくありません。ならばそのボトルをカフェなどに預けて、モバイルオーダーで飲み物を受け取れるようにすればどうでしょうか。現在、3つの店舗に協力を得て実証実験中です。
坂本:私の担当は「象印ライスマイル PROJECT」です。おいしいご飯の提供を使命とする弊社にとって、日本のお米文化の衰退は見過ごすことができません。2013年から続けていて、新事業発足後の新たな取り組みとして、少ない人数でも米作りができるスマート農業に着目し、その取り組みを取材してYouTubeで配信したり、弊社のECサイトで「スマート農業米」の販売をおこなってきました。
今後は「ごはん好き」の方を増やすための取り組みに注力したいと思っています。他にも、外部の会社と連携しながら、アスリート向けに適切な水分補給を促すサービスを模索しているところです。
藤本:私の担当は私自身が情シスに以前在席していた経緯もあり、四方がお話した象印マイボトルクローク用のLINEアプリの開発支援です。
新規事業の糧となる「情報との出会い」を増やす
NIKKEI The KNOWLEDGEを導入した時期ときっかけについて教えてください。
四方:新事業開発室は常に新しいことを考えて、チャレンジをしていく部署です。そのためには情報を多方面から効率良く収集し続けることが求められます。
以前は、メンバーそれぞれが独自の方法で情報収集をしていました。2022年にNIKKEI The KNOWLEDGEを導入し、新規事業開発室の4名のメンバーで活用し始めましたが、普段見にいかないような媒体の記事も収集できるので重宝しています。
情報収集に関してはこのツールだけで十分だと私は感じていますが、作業時間の短縮はもちろん情報領域も広がったという印象です。担当事業に関して得られる情報量は導入以前と比べて倍増したと感じます。
実際の業務の中でどのように活用しているのでしょうか。
四方:象印マイボトルクローク事業を担当している私は「モバイルオーダー」「マイボトル活用」などのキーワードを設定しています。モバイルオーダーはマクドナルドなどの先行事例があるので、他社はどのように取り組んでいるのかを専門媒体の記事で読めるのは便利です。
NIKKEI The KNOWLEDGEからは1日2回通知メールが来ますが、私は通知を待つことなく自分の好きなタイミングで収集した情報が整理されたカテゴリーを参照するのが日常です。
坂本:導入前は日経電子版、SNS、Webニュースなどで情報を得ていました。現在はNIKKEI The KNOWLEDGEが加わったことで、日刊工業新聞など普段なかなかアクセスしにくい専門媒体などの情報が得られるようになりました。幅広い知識を得られるので、事業検討を行う上でのアイデア出しなどに役立つこともあります。
私はNIKKEI The KNOWLEDGEには偶然の出会いのようなものも期待しています。「おにぎり」「スポーツ」などのキーワードも設定していますが、自分では積極的に取りに行かないような情報にも着目するように意識しています。
専門誌の記事はその情報を体系的に分析していることが多く、私が知らなかった企業の斬新な取り組みなど深く知れることが少なくありません。
藤本:新しい事業を始める際は、自分たちが描いた需要が本当にあるのか否かを探らねばなりません。そのヒントやエビデンスとなるようなコンテンツがNIKKEI The KNOWLEDGEで見つけられることもあります。
NIKKEI The KNOWLEDGE導入前は、テレビのニュースからの情報がメインでした。ニュースで気になった情報を起点に、Googleなどの検索エンジンを用いて深掘りするやり方です。
導入後は、NIKKEI The KNOWLEDGEが深掘りの起点に置き換わることが多くなり、記事の内容によっては本サービス上で完結することもあります。おかげで効率良く情報収集ができるようになりました。業務への影響という観点からは、やはり情報収集の時短につながる部分が一番大きかったと私は感じています。
可視化されたメンバーの興味・関心から、若手へのアドバイスを
四方:NIKKEI The KNOWLEDGEは、他のメンバーが閲覧した情報が可視化されるところもユニークですね。例えば若手の坂本が興味を持っているジャンルがわかるので、「こんな情報もありますよ」とサジェストしやすくなります。
今後、NIKKEI The KNOWLEDGEに期待することがあれば教えてください。
坂本:情報との「偶然の出会い」を重視しています。今は、自分の興味範囲の情報をレコメンドしてくれていますが、興味範囲から一歩先を行った良質な情報もレコメンドしてくれる機能があると嬉しいです。
新事業開発室は事業化する行動力も不可欠な部署だと感じました。最後に、「情報」をどのように扱い、どう生かしているのかお聞かせください。
四方:市場や他社事例の情報収集による顧客ニーズの把握や市場トレンドの予測は日常的に行っています。弊社のサービス改善に役立てるための情報収集が私の基本スタンスです。
藤本:NIKKEI The KNOWLEDGEで得た幅広い分野の情報を自分の中で咀嚼して、事業アイデアに昇華させる努力をしています。そして、未来の社会を推測する判断材料の1つとして今後も活用していくつもりです。
坂本:Webで幅広く情報を得ることも大事ですが、一次情報を拾うためにユーザー、専門家の話を聞くことも重視しています。それらの方々と話をする上での基礎知識を得るためにもNIKKEI The KNOWLEDGEは役立っていると思います。
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