株式会社チノーは、1936年の設立以来、「計測・制御・監視」のプロフェッショナル集団として産業の発展を支えています。
特に「温度のチノー」として、-269°Cの極低温から3500°Cの超高温までを扱う圧倒的な技術力を誇ります。計測・制御・監視の一連の流れをシステム化した「ループソリューション」を強みとし、国家標準のJCSS認定事業者として「世界の温度標準」にも貢献。グローバル市場へのCHINOブランド浸透を加速させています。
日経ザ・ナレッジ導入の目的は?
- 紙で行っていた情報管理を効率化したい
- チームメンバー間の情報共有を円滑にしたい
- 日常的な情報収集の幅を広げたい
その効果は?
- 紙とデジタルを組み合わせ、情報管理の効率が上がった
- 質の高い情報を網羅的に得られるようになった
- 経営トップと戦略立案の目線合わせができるようになった
今回は、日経ザ・ナレッジを利用している企業戦略室のメンバーと豊田社長に、導入の経緯や活用方法・効果についてお話をうかがいました。
信頼性の高い情報の有無が
戦略の精度を左右する
企業戦略室のミッションを教えてください。
赤塚さん(以下、敬称略):我々の役割は、新市場に向けた製品戦略や販売戦略の立案と実行です。中長期の事業計画や事業再編、部門を横断した課題解決にも関与し、外部アライアンスやアカデミアとの連携も担います。こうした活動の前提となるのが、信頼性の高い情報です。効率的に、網羅的な情報を収集するために「日経ザ・ナレッジ」を活用しています。
従来の情報収集にはどのような課題がありましたか。
瀧川:当社は温度センサをはじめ産業の基礎的な指標を扱う計測・制御機器を提供しています。半導体、自動車、鉄鋼、医薬品、農業など多様な産業で用いられるため、企業戦略室として把握すべき業界は多岐にわたります。これまでは新聞や雑誌をスクラップしていましたが、作業に手間がかかるうえ、保管や検索しづらさ、複数人での同時閲覧の難しさといった課題が生じていました。各自が同じ情報を重複して調べているという無駄も珍しくありません。手間をかけて集めた貴重な情報が、チームの力として十分生かされていないと感じていました。
情報収集の速度、情報共有の
効果がともに倍増した
「日経ザ・ナレッジ」を導入した経緯を教えてください。
赤塚:情報の収集や共有に課題感を持っていたところに「日経ザ・ナレッジ」のダイレクトメールでウェビナーの案内が目に入り、興味を持ちました。まずは無料トライアルで使ってみて、課題解決の手応えを感じたため、社長と企業戦略室メンバーでの本格導入を決めました。
瀧川:キーワードを設定すればAIが自動で記事を収集する利便性はもちろんですが、そこでピックアップされる情報の「質」も高く評価しています。インターネットで検索すればいくらでも情報は出てきますが、真偽不明なものが多く、ビジネスの判断には適しません。私たちが必要とするのは、一次情報に近く、なおかつ読みやすくまとめられた質の高い情報です。
その意味で、「日経ザ・ナレッジ」は新聞や業界専門紙、ビジネス誌などを中心に信頼性の高い情報源を取り扱っており、網羅的でありながら質が担保されています。しかも、これまで接点のなかった媒体を含めて400以上もの媒体へ瞬時にアクセスが可能。まさに私たちの業務に最適です。実際、導入後は情報収集の速度、情報共有の効率はともに倍増したと思います。
変化を素早く察知して
新たな事業機会を探求する
日々の業務に「日経ザ・ナレッジ」をどのように活用していますか。
赤塚:各自が関わっているプロジェクトやテーマごとにキーワードを設定したバインダーを作って情報収集しています。例えば「次世代二次電池材料開発」に関わるプロジェクトであれば、「全固体電池」「リチウム電池」「電解液材料」など、関連する複数のキーワードを登録することで、より収集する記事の精度を高めています。こういった情報は、我々が計画している新規サービスと同様の事業を展開する企業がないか、競合の動向を機敏に察知するうえでも役立っています。
瀧川:集まった記事は始業前にざっと確認するほか、業務の合間や移動時間などにもチェックしています。紙媒体とは異なり、時間や場所にかかわらず複数の情報源にアクセスできるのは非常に便利ですね。
尾島:特定の技術や業界を取り巻く状況がどう変わったのかという定点観測にも有益です。バインダーに特定のキーワードを登録して定期的にチェックすると、トレンドの変化をつぶさに観察できます。世の中の変化や関心事をつかんでおくことが、新たな事業機会の探求につながっていると感じます。
紙とデジタルを融合し
ハイブリッドな情報収集が可能に
ワークスペース機能はどのように活用していますか。
瀧川:日々の情報収集では「日経ザ・ナレッジ」をはじめとしたデジタルツールと、雑誌や学術誌など紙媒体をともに活用しています。その両者をつないでくれるのが、ワークスペース機能です。紙媒体で気になる記事や話題を見つけると、関連するキーワードを登録のうえ、上がってきた記事をチームの共有フォルダである「ワークスペース」に登録。これが従来の紙のスクラップブックの機能を果たします。いわば「デジタル・スクラップ」ですね。著作権に配慮した形で記事をチームメンバーに共有できるため、情報伝達の効率は飛躍的に向上したと感じます。
松本:単純に記事をワークスペースに登録するだけだと、どこが記事中で注目すべきポイントなのか不明瞭です。そこでワークスペース上では、コメント欄に記事の要点や注目ポイントを書き添えておくことで、記事の要点が一目でわかるように工夫しています。かつて紙にマーカーを引いていた感覚で、「この記事のポイントはここだ」とチームのみんなに示しておくことで、記事の振り返りや共有がしやすくなります。
情報収集の重複を省く
「興味マップ」が生んだ役割分担
このほか、「日経ザ・ナレッジ」の導入でどのような効果が見られましたか。
瀧川:チームメンバーが互いにどんな情報に関心を持っているかを可視化する「興味マップ」機能によって、自然に情報収集に役割分担が生まれています。例えば、ほかのメンバーが「Al」や
「DX」に関連するカテゴリを追っていることがわかれば、私は「二次電池」や「半導体」など別の分野を深掘りし、のちに情報を共有し合う。こうすると、同じ手間でも得られる知見は倍増します。各自バラバラに行っていた情報収集が整理され、より効率的に動けるようになりました。
赤塚:経営層と現場が目線を合わせていくうえでも、「興味マップ」は有益です。弊社では社長も「日経ザ・ナレッジ」を利用しているため、興味マップを通じて経営トップがどのような領域に関心を持っているのかを大まかに把握できます。また、全員が同じ情報を見ているという前提があるためチームメンバーでの雑談から社長との会話まで「あの記事の件ですが」と一言交わすだけで、すぐに本質的な議論に入れるようになりました。
執行役員 室長 赤塚 正明 氏/係長 尾島 大樹 氏
時機を得た情報の共有が
価値創造の武器になる
経営トップと戦略を立てる現場、双方が活用する利点はどこにありますか。
豊田:情報は経営層と現場がコミュニケーションを深めるうえで不可欠な「共通言語」です。「日経ザ・ナレッジ」という共通の情報基盤があることで、あらゆるコミュニケーションの質とスピードが高まり、議論が深まっていると実感しています。
私自身は経済的な動向などに関する記事の確認に使っています。夕方に気になった記事をチェックしておくと、翌朝にはAIが関連した記事をピックアップしてくれる。人の手で複数の媒体をチェックする手間なしに、欲しい情報に触れられる価値は大きいですね。
視野を広げ、未来に向けた戦略を練り上げるうえで、時機を得た情報は不可欠です。「日経ザ・ナレッジ」をベースとした情報基盤は、新たな価値創造の武器になると確信しています。
日経ザ・ナレッジが3分でわかる
紹介資料をご覧いただけます